2016年4月13日からTBS系列で「重版出来(じゅうはんしゅったい)」というドラマがスタートしました。黒木華(くろきはる)が演じる新米編集者・黒沢心を中心に、コミック雑誌の編集部の奮闘を描くドラマです。元柔道五輪代表候補だった心が、前向きな姿勢で物事に取り組むとても明るいサクセスストーリードラマです。今回は、ドラマにたびたび登場する名言について、第6話以降のものをまとめてみたいと思います。随時更新中です。
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なお、TBSオンデマンドで最新話を1週間無料で視聴できるので見逃している方はお早めに。
ドラマ重版出来の登場人物 相関図
簡単なドラマの人物相関図を引用しておきます。
第6話で登場した名言
人に委ねてばかりいると
編集者に頼ってだめになってきた漫画家とは?という問いに答える小日向文世さん演じる三蔵山先生の言葉です。
楽なんですよ、編集者に言われたとおりに描くっていうのは
そうやって人に委ねてばかりいると
自分では何も考えられなくなる
それで一生やっていけるのならいいのかもしれませんが
何のために漫画を書くのか、それに尽きると思います
漫画を嫌いになりたくない
高月彩良さん演じる東江絹(あがりえきぬ)が、つぶしの安井に言い放つ一言です。嫌な仕事でも仕事と割り切ってやり続けることが自分にとってどうなのかを考えさせられる一言です。
私、漫画が好きなんです
嫌いになりたくないんです
大好きな漫画で道具にされたくないんです
勝負するところで勝負できるのは…
松重豊さん演じる編集長和田が、安田顕さん演じる安井に対してかける言葉です。いっけん悪に見えることも視点を変えると皆を支えているということを気づかせられる言葉です。
お前が確実に稼いでくれるおかげで
他の作品で冒険できる
勝負するところで勝負できてんだ
それに対する安井の回答「給料分の仕事をしているだけです」もある意味名言です。
理想
安田顕さん演じる安井の言葉です。数値主義、つぶしの安井に変貌したエピソードの最後に語られる本人の言葉です。
理想だけで仕事ができる人は
この世にどれだけいるのだろう
いい作品をつくることだけに向き合えるのなら
どれだけ幸せだろう
第7話で登場した名言
自分の心のなかをのぞき続ける
小日向さん演じる三蔵山先生が、ムロツヨシさん演じる沼田に対して言った言葉です。
作品を作るということは
自分の心のなかをのぞき続けるということだ
どんなに醜くてもなさけなくても
向き合わなくてはならない
いつか
ムロツヨシさん演じる沼田が、漫画家の夢を諦める決断を小日向さん三蔵山先生に伝える場面でいった言葉です。
二十歳から倍もたってしまいました
倍もの時間戦わずにきてしまいました
いつか理解してもらえる いつかいい編集者に巡り合える
いつか認めてもらえる いつか
そうやって本気で戦わないまま ここまで
そのくせ同級生のサラリーマンには言ってたんですよ 偉そうに
ものづくりはこうじゃなきゃいけない
クリエーターたるものこうであらねば
夢を追いかけている自分は他の人とは違う
そう思いたかったんです
漫画家を目指している間は特別でいられた
特別な人間でいたかったんです
自分で乗り越えなきゃいけない壁
オダギリジョーさん演じる副編集長・五百旗頭が、沼田がたまたまいい編集者に出会えなかっただけだったとしたら…と言った黒沢に対して諭した言葉です。
たとえ合わない相手だとしても
作家が自分で乗り越えなきゃいけない壁がある
第8話で登場した名言
見えない羽
濱田マリさん演じる書店員・河さんが悩んでいた中学生の頃に出会った本、100万オトメバイブルからの言葉です。
私たちはみんな見えない羽を持っている
立派な羽を育てたければ本をたくさん読みなさい
本の形は鳥の形
読めば読むだけ強くてしなやかな羽になる
そうすればどこまでも飛んでゆける
大人は子供の前でカッコつける
松重豊さん演じる編集長・和田が過去の栄光にすがるだけで廃人と化している牛露田獏に対して叫んだ言葉です。
出版不況やらなんやら
先生が現役の頃とはまるで違います
どんどん どんどん変わっていって
どうすりゃいいのか分からんことだらけです
でもあの頃になんか戻れないし今ここで
私ら生きていかなきゃならんでしょう
私にも中学生の娘がいます
生意気でどうしようもない娘ですが
私ら大人は子供の前でカッコつけなきゃならんでしょう
我々漫画屋は夢を売っているんですから!
第9話で登場した名言
この回はオダギリジョーさん演じる五百旗頭の名言が多かったです。
はかりを傾ける
五百旗頭が心のなかで述べる言葉です。
今まで生きてきた時間をはかりにかける
成功と失敗 どちらが多いのか
良い行いをすると運をためられる
そんなおとぎ話を守る理由ははかりを傾けたいからだ
正しい道を選べるように
少しでも運を味方につけられるように
根底を理解し、伴走者になる
五百旗頭が主人公の心に対して、中田伯への向き合い方をアドバイスする言葉です。
中田くんは こういうストーリーが描きたいっていう
欲求のまんま描いてる
たぶん本人も自分が何を描こうとしてるのか
その根底はりかいしていない
担当者がしっかりわかってないと一緒に走れないぞ
伴走者になれないうちは
お前はただの読者だ
いい加減なたたみ方は許しません
主人公の心が滝藤賢一さん演じる高畑一寸に対していう言葉です。移籍するにしてもファンを喜ばせ高畑先生の名を汚さず、という思いが込められた言葉です。
泣きたいです でも泣きません
私は高畑さんの担当なので
終わらせるのならファンの人が
これまで「ツノひめ」を読んできてよかったと思えるような
そんな最終回をつくりましょう
いい加減なたたみ方は許しません
「ツノひめ」の最終回まで 先生と一緒に走らせてもらいます
「エンペラー」で好きなものを描くのはそれからです
ジェット機になって飛べている
高畑一寸が明和電機さん演じるエンペラーの副編集長・見坊に対して宣言する内容です。引き抜きを断る際のかっこいいセリフです。
俺は見坊さんが言うような天才じゃなくてさ
きったねえチャリンコだったんだよ
それが今 ジェット機になってみんなを乗せて飛べてんだ
俺はまだまだ「ツノひめ」が描きたい
こいつらみんな乗っけて 飛びてえんだ
第10話(最終回)で登場した名言
世界は広い
三蔵山先生が、自分の世界に閉じこもってしまっている中田伯に対して与えたアドバイスです。
君は 君のために描いていい
私達は 常に自由だ 原稿用紙の上ではね
ねえ 中田君
このおにぎりを一個作るのに
どれだけの水が使われているか知っていますか?
米作りから考えると270リットルもの水が必要です
それを「バーチャルウォーター」と呼ぶそうです
最近ネットで知りました
その水に ほとんどの人が気づかない
ですが 見えない水を想像したほうが 世界は広がる
私もまだまだ知らないことだらけです
中田君
君が思っているより ずっと 世界は広いよ
私は私を諦めない
三蔵山先生が漫画賞受賞パーティで述べた言葉です。非常にかしこまったお礼の挨拶に続き、次のようなチャレンジについて宣言しました。
諸君!
これより 私は 新しい漫画を描く!
構想は もうできています
こにいるどの漫画家も描けない
見たことのない漫画です
私の受賞に対し ベテランジジイの功労賞にすぎないと
高をくくっている君達に勝負を挑む!
天才も凡人も 年齢も性別も 人種も国境も関係ない
必要なのは面白い漫画を描くというその一念だ!
私は 私を諦めない!
今日 この日 この場所が
私の新たなる漫画人生のスタートです!
誰かが動けば世界は変わる
主人公の黒沢心が、重版出来を達成したあとに、スタッフロールと日常の仕事の映像の裏で述べる言葉です。
いつか くじけそうになったとき
道に迷ったとき
思い出そう この日のことを
たくさんの心が震える瞬間を
誰かのために働く 自分のために働く
何のためにでも かまわない
誰かが動けば 世界は変わる
その一歩が 誰かを変える
毎日は続いていく 今日もまた生きていく!