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ドラマ重版出来。第6話感想、潰しの安井と理想と現実の回として秀逸だった

2016年4月13日からTBS系列で「重版出来(じゅうはんしゅったい)」というドラマがスタートしました。黒木華(くろきはる)が演じる新米編集者・黒沢心を中心に、コミック雑誌の編集部の奮闘を描くドラマです。元柔道五輪代表候補だった心が、前向きな姿勢で物事に取り組むとても明るいサクセスストーリードラマです。2016年5月17日に放送された第6回は理想と現実のはざまで悩む人々、特に安田顕さん演じる編集者・安井についての物語と安田顕さんの演技が秀逸だったので、それについて簡単にまとめてみたいと思います。

 

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なお、TBSオンデマンドで最新話を1週間無料で視聴できるので見逃している方はお早めに。

 

登場人物 相関図

簡単なドラマの人物相関図を引用しておきます。

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理想と現実のはざまで苦しむ人たち

編集者・安井(安田顕)

今回は、ぶつしの安井の異名をなぜ持つようになったのかの理由が明かされました。昔は、仕事に情熱を注ぎ漫画家と二人三脚の編集者だったが、廃刊をきっかけに数字主義へと仕事のスタイルを変化させました。

 

昔は、横田栄司さん演じる漫画家・加藤了の漫画にほれ込み二人三脚の編集者として、プライベートを投げ打って仕事をしていました。

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部数が伸びずに廃刊が決定した雑誌をなんとか阻止するために良かれと思ってやっていたことが裏目にでて、漫画家・加藤からの信頼を失い、

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家族からも突き放され

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自分の家庭を顧みず、雑誌という”家”のために編集者は頑張っているんだと、廃刊を決めた役員に訴え、

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この事件がきっかけに、安井は仕事のスタイルを数値主義へと変えました。

 

このことを知っている、五百旗頭、菊池、そして編集長・和田は、安井の仕事の進め方に理解を示しています。何が理想の編集者なのかは分からないのです。

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安井が数値を稼いでくれているおかげで、その他の作品で冒険でき、勝負できるところでできているのです。

 

その他の編集者が漫画家と二人三脚でやっている通路を、孤独に数値を稼ぐ安井が歩く非常に見事な描写は、筆者も涙なくては見られませんでした。

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昔は、二人三脚でやっていた描写がもう一度でてきます。

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安井のスタイルが極端に変化しすぎなのはドラマなのである程度しょうがないと思います。結局、理想と現実のどちらに重心をおいて仕事をするか、について正解はなく、善悪がつけられないことが、今回の安井の切ないエピソードから見事に描写されていたと思います。

 

漫画家・東江絹

高月彩良さん演じる東江絹(あがりえきぬ)も、漫画家になりたい夢を実現する理想と、安井と仕事を進める現実のはざまに苦しんでいました。

 

彼女は、「漫画が好き」という気持ちを忘れないために、安井との仕事を継続しない決断をします。

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安井との仕事を断りすっきりした東江と、黒木華演じる黒沢心が手をとってまたいつか一緒に、と笑顔で話している様を遠くから見ている安田顕の表情が見事だと思いました。昔のスタイルを思い出したのか温かい表情のようでもあり、今のスタイルと相反するからか冷ややかな表情のようでもあり。

 

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安田顕さん、すごいです。

 

漫画家・中田伯

永山絢斗さん演じる中田伯さんも、自分の画が下手だったことにようやく?気づき、理想とのギャップを埋めるために、三蔵山先生のもとで正式に働くことを決意します。

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まとめ

今回のおはなしは理想と現実のはざまに悩む方々のエピソードが見事にまとめられていました。特に安田顕さんの演技力は圧巻で、筆者も涙をなくしては見られない回でした。