2016年07月のサービス開始以来爆発的なブームとなっているポケモンGOですが、一方でプレイヤーのマナーなどが各地で問題となっていました。今回は
ポケGO「ミニリュウの巣」不忍池、度重なるマナー違反でスマホゲーム遊戯全面禁止に
というニュースが流れたので、これについて思うところを書きたいと思います。
【関連記事】ポケモンGOの収益構造から考えるプラットフォーム論(猿でもわかる)
全面禁止の経緯
こちらの記事
ポケGO「ミニリュウの巣」不忍池、度重なるマナー違反でスマホゲーム遊戯全面禁止に
にある通りですが改めて書き出しておくと
昼夜を問わず数多くのポケモントレーナーが殺到したことにより参拝道路上での遊戯や慰霊碑や堂内周辺での座り込み、飲酒、喫煙などの問題が発生
が原因のようです。
7月30日の弁天堂付近の様子がtwitterにあがっていました。確かに人がごった返していますね。
☆7/30 20時ごろの上野公園の不忍池弁天堂付近の様子です。95%がポケモンgoトレーナーかと思われる。
今週はエレブーが大量出現中な為か、人が密集していた。
縁日の出店もかなり盛況。 pic.twitter.com/wOAVsdLzuE
— ポケモンGO情報まとめ (@poke_ichiban) 2016年9月7日
ただ、「縁日の出店もかなり盛況」と書かれている通り出店の売り上げにも相当な貢献を果たしていたように思います。
実際、”橋の上は「出店商品食べてる間のみ黙認」”との情報もあります。
【不忍池速報】
18日よりポケモンGOが全面禁止となったのは「弁天堂敷地内のみ」と確認!警備の方曰く、不忍池の外周は今まで通りポケGOやってOK!
ちなみに橋の上は「出店商品食べてる間のみ黙認」の模様(°_°)#ポケモンGOpic.twitter.com/lxanczOOjI
— ゲームウィズやまだ@ラプラス愛してる (@yamada_gamewith) 2016年9月18日
ではどうすれば良いのか?
筆者なりにどうすれば良いのかを考えてみました。
ポケモンGOの収益構造から考えるプラットフォーム論(猿でもわかる)
にも書いたとおり、ポケモンGOは
ポケモンGOは平たく表現すれば、
現実世界の地図の上に、ポケモンが生息する仮想世界の地図を重ねあわせたお散歩アプリ
に過ぎません。
しかし、ポケモンの仮想世界を利用することで、ある場所に対して設定一つで価値を与えることができるのです。これってよく考えるとスゴいことじゃないですか?
というゲームです。
仮想世界の地図を重ね合わせた上で、ある場所に対して設定一つで価値を与えることができる
というところが重要で、今回は
- ある場所=不忍池
- 設定一つ=「ミニリュウ」「ハクリュー」が多く出現
というケースです。
問題は、
仮想世界のとある場所に与えられた価値を求めて、現実世界のその場所にそぐわない人達が集まってしまう
ということだと思います。
本来であれば不忍池の弁天堂なんて興味のない人達が、仮想世界でのミニリュウを求めて集まってしまったのです。
そりゃ不敬行為もしますよね。彼らの目的は弁天堂ではなくミニリュウなので。弁財天様がいることを知らない人も多いのではないでしょうか。
ここ、一番重要なポイントです。
仮想世界と現実世界を地図上で安易に重ねるだけでなく、
仮想世界に価値を与える際に、現実世界と意味を近づける
必要があるのだと筆者は思います。
今回の不忍池で言えば、たとえば
シンリュウを捕まえるためには、弁天堂で弁財天のお参りをしなければならない
といった行為を課すことができれば、ポケモンGOユーザもその場所の意味を理解し不敬行為をしづらくなると思います。
スマホもそうですが、Google Glassや最近ですとMicrosoftのHololensなど、現実世界に情報を自然に投影するデバイスが徐々に世の中に浸透し始めています。
投影する情報の一つとしてポケモンGOのように仮想世界の情報を使うことも多くなるでしょう。
今回のポケモンGO不忍池問題では、仮想世界を現実世界にマップする際の一つのデザイン思想として、仮想と現実の意味を乖離させないことが重要、ということを示してくれた良い事例になったのではないかと思います。