Googleの子会社ボストン・ダイナミクスが開発中の人型ロボット「アトラス」の最新動画が公開されました。ここではその内容と、Googleが人型ロボットを開発している狙いを考察してみたいと思います。
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人型ロボット「アトラス」
まずはこの動画をご覧ください。
自分でドアを開けて外に出て、雪道をバランスを取りながら歩いています。
1分20秒ぐらいからは、箱を持ち上げようとしたアトラスが人間に邪魔されても健気に作業をこなそうとする様や、後ろからど突かれて倒れてもちゃんと起き上がる様が見られます。
人間に邪魔されてロボットがかわいそう、という感情が沸き起こるとともに、なぜかロボットが人間に反撃してきそうで、おじさんの死亡フラグが立った感じがするのが不思議なものです。
Googleの狙いは?
Googleといえば言わずと知れた検索エンジンの最大手で、収益の9割を広告収入から得ているといわれています。
ではそのGoogleが人型ロボットを開発している狙いとは何なのでしょうか。
ひとことで言えば、リアルな世界の情報を整理する(そして広告収入を増やす)こと、に尽きるのではないでしょうか。
Googleは、自社の会社情報で、
Google の使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすることです。
と説明しています。
インターネットに大量にあった情報を整理し、いい感じの検索ができるエンジンを提供することで人々に価値を提供してきました。
「ググる」ことで何でも簡単に調べられるようになりましたよね。
そのついでに、検索エンジンに入力したキーワードに基づいてその人の欲求にマッチした広告を出すことで、Googleも莫大な広告収入を得られるようになったわけです。
Androidも、場所に応じた写真や人々の動き(渋滞情報など)を取得することで、情報の整理を行っています。そのついでに、場所や生活時間に応じた広告を提示することで、広告収入を増やすことに貢献しているはずです。
さて本題のロボットです。人工知能が完成し、今回お見せした動画のようなスムーズな動きをするロボットが人間の生活に入り込んでくれば、Android以上に世界の情報を入手できるようになる可能性があります。
これが、Googleの究極の狙いなのではないでしょうか。
ただ、この世界が来るのはまだまだ先のような気がします。
その前に、データセンターやGoogleストアの倉庫で活躍している可能性もありますね。